プロパンガスとは、空気よりも重いガスのことです。
ガスボンベに入っており、一般的には専門業者が利用者の家まで運び、配管を接続して利用できます。
別名LPガス、LPGと呼ばれることもありますが、プロパンなのになぜLPガスなのか、疑問に思う人も少なくありません。
LPガスとは
LPガスとは「Liquefied Petroleum Gas」のことを指し、液化石油ガスの英語名です。
プロパンにブタンやプロピレンなどを混合させ、圧縮し常温で液化できる状態にして提供しています。
プロパンという成分自体は天然成分ですが、家庭や業務用で使われている物の場合、手を加えることで市場で使われているのが一般的です。
なお、家庭用と業務用では内容の配合が大きく異なります。
プロパンガスのメリット
都市ガスの配管が通っていない地域でも手軽にガスを使える
プロパンガスのメリットとされているのは、都市ガスの配管が通っていない地域でも手軽にガスを使えるようになっていることです。
特に山間部は都市ガスのガス配管を伸ばすことが難しい距離や地域にあるため、使うことができません。
プロパンであればボンベを配達すれば使えるようになるため、手軽に利用できるのがメリットです。
山間部や都市部から離れた地域の場合、ガス会社から配管を通してガスを供給することが難しくなるため、都市ガスを利用できない代わりにプロパンが発展したといわれています。
参考記事：岡山県のプロパンガス会社・料金相場と地域最安値【まちがす】
災害にとても強い
また、災害にとても強いのもメリットの一つです。
都市ガスは復旧までに時間がかかります。
地震などの場合に復旧させるまでに、道路に埋没しているガス管を交換し、新たなガス管をつなぎなおして復旧しなければ供給できません。
対してプロパンの場合は自宅内の配管に問題がなければ、すぐに復旧できます。
配管の状況を確認し、問題なければその場で使えるようになることも多いです。
プロパンは火力が都市ガスよりも強い
一般家庭にはあまり知られておらず、飲食店経営者なら知っていることですが、実はプロパンは火力が都市ガスよりも強いといいます。
同じ環境でお湯を沸かしても早く沸くようになっているのも特徴の一つです。
そのため、都市ガス供給圏内であっても飲食店業者の中には火力を重視して、あえてプロパンを選択しているところもあります。
導入する際の初期費用が安い
導入する際の初期費用が安いのもプロパンの特徴です。
都市ガスは新築する場合や新たな改築をするなどの場合、供給管から自宅までガス管を引かなければならず、自宅で都市ガスを使えるようにするための初期費用がとても多く、使用するまでに時間がかかります。
しかし、プロパンの場合は屋内の使用するガス器具の配管が済んでいれば、プロパンのボンベを接続するだけでいいため、非常に導入する際は割安となっているのが特徴です。
都市ガスで使用しているガス器具は、地域によりガス種が異なりますが、プロパンの場合は日本全国どこへ行っても同じガス種であるため、引っ越す前にプロパンを使用しており、引っ越し先がプロパンの場合にはそのまま持っていけばガス器具を使用することが可能です。
都市ガスの場合は地域により機械を調整しなければならないため、そのまま使うことが不可能なこともあります。
調整は部品を取り付けて専門業者に依頼しなければならないため、調整費用と部品代がかかるため、その部分も割高です。
都市ガスで使用していた器具をプロパンの引っ越し先で使うことはできないのかと、疑問に思う人も少なくありません。
理論としては可能ですが、部品代が高額であること、買い替えたほうが安いことから新たなガス器具を購入することを進めている業者が圧倒的に多いです。
プロパンガスのデメリット
ランニングコストが都市ガスと比較するとはるかに高額
プロパンガスのメリットはわかりましたが、デメリットはないのでしょうか。
使用するときのランニングコストが都市ガスと比較するとはるかに高額となります。
もちろん運搬による人件費などを含めての金額となっていることは事実ですが、都市ガスの数倍するガス料金を請求され、都市ガス圏内から引っ越してきた人が驚くことも多いです。
ガスボンベ設置のためのある程度のスペースが必要
それ以外のデメリットは、ガスボンベ設置のためのある程度のスペースが必要となります。
設置するスペースがないと置く事が出来ないため、一戸建て・集合住宅にかかわらず、設置するスペースを確保することは必要です。
まとめ
初期費用がかからない分、毎月のガス使用量が高額となることは事実ですが、火力がとても強いため、使い方を工夫することで効率よく料理を作ることができるなど、メリットは多いといいます。
料理を作ることが好きな人にとっては、プロパンガスは魅力的な熱源として知られていることが多いです。
太陽光発電にしてもキッチンだけはプロパンを使うなど、料理をするときの火力にこだわりのある家庭にとっては、欠かせない熱源であるといわれています。
快適に使用できる熱源であるからこそ、他の熱源と組み合わせて家計にやさしい使い方をしたいと考えている人は実は多いです。
特にプロパンは業者の裁量に任せて販売されているため、業者ごとのサービス内容の差が激しいといいます。
アフターケアをも含めたトータルサービスを確認し、信頼できる業者と契約を交わすことが快適に使うために必要です。
