子どもと学ぶ「お湯ができるしくみ」エコキュートで知るエネルギーの話

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「パパ、お風呂のお湯ってどうやってできるの?」

先日、小学3年生の娘からこんな質問を受けました。
住宅設備業界で18年、エコキュートの提案営業に携わってきた私にとって、これほど嬉しい質問はありません。

実は、私たちが毎日使っているお湯には、エネルギーの不思議がたくさん詰まっています。
特に我が家で使っているエコキュートは、まるで魔法のような仕組みでお湯を作っているんです。

今回は、子どもたちの素朴な疑問をきっかけに、親子で楽しくエネルギーについて学べる方法をご紹介します。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、実際に我が家で試してみたら、子どもたちは目を輝かせて聞いてくれました。

ぜひ、ご家庭の「お風呂時間」を、エネルギー教育の場に変えてみませんか?

お湯ってどうやってできるの?――子どもと一緒に考えよう

蛇口をひねると出る”お湯”の正体

「お湯は、水を温めたものだよね」と娘に聞くと、「うん!」と元気な返事が返ってきました。
では、どうやって温めているのでしょうか?

実は、お湯を作る方法はいくつかあります。
キャンプでお鍋を火にかけるように、直接温める方法もあれば、もっと効率的な方法もあるんです。

ガス・電気・エコキュート…いろんな給湯のしくみ

我が家では以前、ガス給湯器を使っていました。
ガスの炎で瞬間的にお湯を作る仕組みで、必要な時にすぐお湯が出るのが特徴です。

でも今は、エコキュートという電気でお湯を作る機械を使っています。
ただし、エコキュートは普通の電気温水器とは全く違う、とても賢い方法でお湯を作るんです。

「エネルギーの流れ」を図で見てみよう

子どもたちと一緒に、エネルギーの流れを絵に描いてみました:

【ガス給湯器】
ガス → 🔥炎 → 水を温める → お湯

【電気温水器】
電気 → 💡ヒーター → 水を温める → お湯

【エコキュート】
電気 + 空気の熱 → 🌀ヒートポンプ → 水を温める → お湯

エコキュートの特徴は、空気の熱も使うところです。
これが、エコキュートが「エコ」と呼ばれる理由なんですね。

なぜエネルギーを大切にしなければいけないの?

「エネルギーって、使い放題じゃないの?」と息子が聞いてきました。

残念ながら、エネルギーは限りある資源です。
そして、エネルギーを使うときには、地球温暖化の原因となるCO2も出てしまいます[1]。

だからこそ、少ないエネルギーで効率よくお湯を作れるエコキュートは、地球にやさしい選択なんです。

エコキュートのしくみを親子で学ぶ

空気からお湯がつくれる?ヒートポンプの不思議

「空気からお湯ができるなんて、魔法みたい!」と子どもたちは驚きます。

実は、これは魔法ではなく「ヒートポンプ」という技術なんです。
空気の中には、目に見えない「熱」がたくさんあります。
エコキュートは、その熱を集めて、ギュッと圧縮することで高温にする仕組みです。

わかりやすく例えると、自転車の空気入れを思い出してください。
空気を圧縮すると、ポンプが熱くなりますよね?
これと同じ原理を使っているんです。

昼と夜で動きが違う!エコキュートのタイムスケジュール

我が家のエコキュートは、主に夜中の電気料金が安い時間帯にお湯を作ります。

エコキュートの1日

  • 🌙 夜23時〜朝7時:お湯を沸かす時間
  • ☀️ 昼間:作ったお湯を保温
  • 🛁 夕方〜夜:お風呂でお湯を使う

「なんで夜中に動くの?」という質問には、「夜は電気を使う人が少ないから、電気代が安くなるんだよ」と説明しました。

太陽光とつなげるとどうなる?我が家の実例紹介

実は我が家では、太陽光発電とエコキュートを組み合わせて使っています。

最近は「おひさまエコキュート」という、昼間の太陽光で作った電気でお湯を沸かすタイプも登場しています[2]。
太陽の力でお湯ができるなんて、まさに自然の恵みを活かした仕組みですね。

我が家でも、晴れた日は太陽光の電気を優先的に使うように設定しています。
子どもたちも「今日は太陽さんがお湯を作ってくれたね!」と喜んでいます。

「エコ」の意味を子どもと話してみよう

「エコ」という言葉、子どもたちもよく耳にします。
でも、その本当の意味を理解しているでしょうか?

エコキュートの「エコ」には、2つの意味があります:

  1. エコロジー(環境にやさしい):CO2の排出が少ない
  2. エコノミー(お財布にやさしい):電気代が安い

「地球にもお財布にもやさしいから、エコキュートっていうんだね!」
子どもたちも納得の表情でした。

家計と環境にやさしいって本当?データで見るエコキュート

導入前後で光熱費はどう変わったか

正直にお話しすると、我が家がエコキュートを導入した最大の理由は、光熱費の削減でした。

実際の効果はというと…

項目ガス給湯器時代エコキュート導入後削減額
月平均の給湯費約8,000円約2,500円5,500円
年間の給湯費約96,000円約30,000円66,000円

なんと、年間で約7万円近くの節約になりました!
これは、私が提案してきた1,000件以上の事例とも一致する結果です。

CO₂削減の効果は?数字で感じる環境貢献

環境への効果も見逃せません。
我が家の場合、年間のCO2排出量は約400kg削減されました[3]。

これを子どもたちにわかりやすく説明すると:

  • 🌳 杉の木約30本が1年間に吸収するCO2と同じ量
  • 🚗 車で東京から大阪まで3往復分のCO2

「僕たちの家も地球を守ってるんだね!」と、子どもたちも誇らしげです。

10年後の安心と価値――長期的視点で見るメリット

エコキュートの初期費用は、確かに安くありません。
本体と工事費を合わせて、40〜60万円程度かかります。

でも、10年という長期で見ると:

  • 光熱費削減額:約70万円(年7万円×10年)
  • 初期投資の回収:約6〜8年で元が取れる
  • その後は純粋な節約に

さらに、エコキュートの寿命は約10〜15年。
長く使えば使うほど、お得になる計算です。

導入にかかる費用と補助金制度の最新情報

2025年は、エコキュート導入の絶好のチャンスです!

「給湯省エネ2025事業」という国の補助金制度があり:

  • 基本補助額:6万円
  • 高効率機種:10万円(現在の主流)
  • 最高効率機種:13万円
  • 電気温水器からの交換なら、さらに4万円加算

つまり、最大17万円の補助金が受けられるんです。
これは本当に大きな支援ですね。

ただし、補助金を確実に受けるためには、登録事業者による施工が必要です。
エスコシステムズのような実績豊富な施工会社を選ぶことで、補助金申請もスムーズに進められます。

子どもと一緒にできる!エネルギーを学ぶ家庭の工夫

お風呂でできる「省エネチェックごっこ」

我が家では、お風呂の時間を省エネ学習の場にしています。

省エネチェックリスト(子どもと一緒に確認):

  • ✅ お風呂のフタは閉めた?(保温効果アップ)
  • ✅ シャワーは出しっぱなしにしない
  • ✅ 家族で続けて入る(追い焚き削減)
  • ✅ お湯の温度は適温?(1℃下げると約3%省エネ)

子どもたちは「省エネ隊長」になりきって、楽しくチェックしています。

光熱費のグラフを見てみよう――家庭でのデータ活用法

毎月の電気代明細を、子どもと一緒にグラフにしてみました。

📊 我が家の電気代推移(月別)
1月:15,000円 ■■■■■■■■■■■■■■■
2月:14,000円 ■■■■■■■■■■■■■■
3月:12,000円 ■■■■■■■■■■■■
...
7月:8,000円  ■■■■■■■■
8月:9,000円  ■■■■■■■■■

「夏は電気代が安いね!」と気づいた子どもたち。
エコキュートは気温が高い時期ほど効率が良いことも、実感として理解できました。

DIYで学ぶ断熱と節電の工夫

週末は、親子でできる省エネDIYを楽しんでいます。

最近取り組んだのは:

  • 窓に断熱シートを貼る
  • 配管の保温材を巻き直す
  • エコキュートの周りの落ち葉掃除(効率アップ)

特に配管の保温は効果的で、お湯が冷めにくくなりました。
子どもたちも「僕たちが巻いたところ、あったかいままだね!」と成果を実感しています。

エネルギーを”自分ごと”にする会話のコツ

エネルギーの話を、子どもたちの身近な話題につなげることが大切です。

例えば:

  • 「ゲーム機の電気代で、お湯が◯リットル作れるよ」
  • 「お小遣いの◯円分の電気を、今日は節約できたね」
  • 「地球のために、今日は何ができたかな?」

こうした会話を通じて、エネルギーの大切さが自然と身についていきます。

まとめ

お湯から始まったエネルギーの話。
気がつけば、子どもたちは省エネの大切さを理解し、実践するようになりました。

私自身、18年間この業界で働いてきて、エコキュートの技術的な素晴らしさは十分理解していました。
でも、子どもたちと一緒に学び直すことで、改めてその価値を実感しています。

エコキュートは、単なる給湯器ではありません。
家族でエネルギーについて考え、行動するきっかけを与えてくれる、生活密着型のテクノロジーなのです。

「エコキュートって高いだけじゃないんだ」
そう気づいていただけたなら、ぜひ導入を検討してみてください。

2025年の補助金制度を活用すれば、初期費用の負担も大幅に軽減されます。
10年後の安心と、子どもたちに残せる地球環境。
その両方を手に入れるチャンスです。

最後に、娘の言葉をご紹介します。
「パパ、エコキュートって地球を守るヒーローみたいだね!」

そう、エコキュートは、私たちの暮らしと地球を守る、小さなヒーローなのかもしれません。


参考文献

[1] エコキュートの仕組みと環境効果について

[2] おひさまエコキュートの特長

[3] 給湯省エネ2025事業について